LEM研究会

 

生命の尊重
【Respect for Life】

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LEMエビデンス 学術レポート

 

LEMエビデンス
学術レポート

LEMの肝炎に対する効果


LEMは肝炎を改善する [B型肝炎]
第72回日本消化器病学会総会(パネルディスカッション;88 ROMA)

Be抗原陽性慢性肝炎に対するLEMによる治療 -多施設間open studyによる検討-

原田、兼高(獨協医大)(東京逓信) 
 
HBe抗原陽性の慢性B型肝炎患者に対してLEMを1日6g、16週間投与し、安全性、有効性を検討した。解析可能であった69例について検討した結果、e抗原が有意に低下し、27%が陰性化した。
一方、e抗体も有意に上昇し、8.3%にセロコンバージョンがみられた。主治医判定による総合評価では肝機能改善度、全般改善度はともに47%で改善、有用度は56%であった。また安全度は高かった。肝機能検査成績について血清GOT、GPTは経時的に有意に低下し、一般肝機能検査7項目に対するMahalanobisの汎距離による検討でも改善傾向が認められた。血液学的、血液生化学的検査等で異常な変化はみられず、自・他覚症状にも重篤な変化がみられなかった。副作用は3例に軽微な症状をみたのみで、本剤の安全性は高いと思われた。
 

B型肝炎における[LEM]臨床調査総合判定
  全般改善度 肝機能改善度 有用度
著名改善 13(19.7%) 47.0% 11(16.7%) 47.0% 極めて有用 12(18.2%) 56.0%
改 善 5(7.6%) 7(10.6%) かなり有用 6(18.2%)
軽度改善 13(19.7%) 13(19.7%) やや有用 19(28.8%)
不 変 28(42.3%)   24(36.3%)   有用と思われるず 26(39.4%)  
やや悪化 6(9.1%) 10.7% 10(15.2%) 16.7% 好ましくない 3(4.6%)  
悪 化 1(1.6%) 1(1.5%)      
66 66 66
 
胆肝膵,14,327(1987)

LEMは肝炎を改善する [B型肝炎]
第6回アジア太平洋肝臓学会

LEMによるB型肝炎患者の治療

天ヶ瀬、山永:国立小倉病院
 
HBe抗原陽性患者40名に対し、LEMを毎日6g、4ヶ月間以上投与し、血清生化学的検査及びHBVマーカーを継続的に調査した。患者の内訳は、慢性活動型肝炎19名、慢性非活動型肝炎8名、臨床的に慢性B型肝炎と診断された患者13名であった。
HBVマーカーに関し、DNAポリメラ-ゼ活性は劇的に低下した。40名中17名は血清HBe抗原が陰性になり、うち10名がHBe抗体が陽転し、セロコンバージョン率が25%であった。血清生化学的検査のうち、GOT、GPT、ZTTは有意にに低下した。1名が投与期間中に腹部膨満感及び軟便を訴えた以外は、重篤な副作用は認められなかった。
 

LEMによるB型肝炎の治療
検査項目 LEM投与前 LEM投与後 T検定
n 平均値±SE n 平均値±SE
肝機能 GOT 40 110.5±17.8 40 38.0±3.5 ※※※
GPT 40 160.9±26.6 40 50.4±6.3 ※※※
ZTT 40 15.0±0.7 40 12.8±0.5 ※※※
TTT 40 14.0±1.0 40 123.2±0.8
DNA
ポリメラーゼ
20 1488.1±452.0 20 373.1±184.9 ※※
※※※P<0.001 ※※P<0.01 ※P<0.05
 
New Trends in Peptic UIcer and Chronic
Hepatitis-PartⅡ Chronic Heatitis,p316(1987)

LEMは肝炎を改善する [C型肝炎]
第3回日本補完代替医療学会学術集会

C型慢性肝炎に対するLEMの長期使用経験

中村、堀田、重田、鈴木:上市厚生病院(内)、金沢大(産)
 
C型慢性活動性肝炎4例(うち肝硬変1例)、年令54才〜60才、男性1、女性3に対し、LEMを1日3g、18ヶ月以上投与し、血液検査、自覚症状、副作用等について調査した。併用薬剤、治療は投与前と変更せずそのまま継続した。その結果、4例中2例に投与1年を経過した頃よりGOT、GPTの低下傾向を認めた。また、2例に全身倦怠感等の自覚症状の改善が認められた。副作用及び血液検査上の悪化は4例いずれにも認めなかった。
今回の症例では、12ヶ月を超える長期内服後に改善傾向が現われたが、1日の投与量が少ないためか、C型慢性肝炎に使用した場合の特徴なのか判定し得ないが、肝機能改善の現われていない2例においてもさらに長期内服による改善の可能性があると考えられた。
 

C型慢性肝炎に対するLEMの長期使用経験(3g/日)

LEMは肝炎を改善する [C型肝炎]
第4回日本補完代替医療学会学術総会

C型慢性肝炎に対するLEMの治療効果 -長期経過について-

高島、佐々木、湯川他:湯川胃腸病院(食内)(放)(内)、野田食菌
 
C型慢性肝炎7例(うち肝硬変2例)に対し、LEMを1日6g、12〜22ヶ月(平均17.4ヶ月)投与し、毎月肝機能検査、core抗体価、HCV–RNA定量、AFP値を測定した。その結果、57%(4例)にGOT, GPTの改善が得られ、CHEは86%が改善または不変であった。C型肝炎ウイルスの抗体価の低下は14%であったが、43%にウイルス量の低下がみられた。投与中の副作用、症状悪化等は全くみられなかった。不変例の中には、強力ミノファーゲンCの投与量を削減できた症例も含まれていた。
以上の結果から、LEMは肝炎の抑制、肝機能の改善に有用であると考えられた。また、LEMによるウイルス抑制の可能性も示唆され、C型肝炎に対するLEMの治療効果は緩徐ではあるが有用性が高いものと考えられた。
 

  肝機能の変動   ウイルスマーカーの変動
C型慢性肝炎に対するLEMの効果